K・Sくん

僕はずっと勉強を好きになることができずにいました。
まず4年生のころはちゃんと授業も聞かず、宿題もしっかりとはやっていませんでした。
それから5年生になってもなかなかそれは直らずに、いつも確認テストではとても悲惨な結果ばかり。
毎月のテストでもいい結果だったことはほとんどありませんでした。
ちなみに僕は算数が本当にできなくて、50点以上取れたことは１回あったかなかったぐらいでした。

ですが、入試が近づいてくると焦り始めました。
「気づくのが遅すぎた！」と思いました。
「何で今までちゃんとやってこなかったのか！」と後悔もしました。
心配していた通り、過去問の点数も合格点に全然届かず、何だか全て嫌になってしまいました。
そして、心の中では点数が取れないのは何もしてこなかった自分のせいだとわかっているのに、
親にそのイライラをぶつけてしまいました。
本当はダメだとわかっていたのですが。

気持ちの整理がつかないまま１２月になりました。
ずっと僕を助けていてくれた先生が、状況を知って声をかけてくれました。
「『誰も僕の気持ちなんてわかってくれない！』なんて、
応援をしてくれている家族に言ってはいけない。
もし、そういう気持ちがあるなら先生にぶつけてこい」と言われました。
僕は自分の行いを反省し、親に謝りました。
そして、「絶対に合格をして、親や先生を喜ばせたい！」
「絶対に志望校に行くんだ！」と決意をしました。

ですが、入試の初日。
すべり止めのために受験をした学校が「不合格」でした。
これまでいくら怒られても泣きませんでしたが、このときばかりは泣きました。
悲しさもありましたが、悔しさや情けなさでいっぱいでした。
ただ、入試は続きます。「まだ終わったわけじゃない！第一志望校の受験が残っている！」と思いつつ、不安もありました。
その後は目の前のことをひたすら一生懸命にこなすことで精神的にも立ち直っていきました。

そして、第一志望の入試。最終結果はなんと「合格」でした。
親にも先生にもとても心配をさせてしまいましたが、最後にはいい結果を報告することができました。
奇跡の大逆転です。
自分が合格できたこと以上に、そのことがとてもうれしかったです。
本当にありがとうございました。