S・Kくん

入試当日。席に着いた。
周囲は思っていた以上に静かだった。
その分、自分の心臓がドクドクとなっていることがわかる。
東海中学の入試開始直前、ぼくは先生がくれた３つのカイロを取り出した。
３つのカイロには、それぞれ別々のメッセージが書かれている。
「最後は気合い」「ちゃんとやったら大丈夫」「全力で挑め」。
それらを見ると、塾で過ごした日々や、これまで積み重ねてきた地道な努力、
同じ教室で一緒に頑張ってきた仲間や、激励をしてくれた先生の姿が思い出される。
カイロは封をしたままなのだが、本当にカイロで温められたように、少し心が熱くなり、
緊張がやる気に変わった気がした。

本番に挑むための強い気持ちを持つために重ねた努力というエンジンに、
メッセージカイロというガソリンが入って、大きなエネルギーを得たよう気持ちだった。
今、思えば不思議な感覚だったが、結果としてぼくはそのおかげで合格できた。

本番一発勝負というタイミングで、強い気持ちを持つためには「日々の努力」も大切だけれど、
それを思い出させてくれるアイテムが必要なのかもしれない。
なぜなら、たとえ努力をしていても、100％実力を発揮できるとは限らないからだ。
また、勉強はやり過ぎてもいけない。長時間机に向かうことが目的になってしまからだ。

合格に必要なものは５つ。 正しい勉強法と適切な勉強量、自分の努力を証明してくれるもの、集中力、そして仲間の存在。
Ｅ：ＲＥＸから合格に必要なものをたくさん、たくさんもらったと思う。
教室は本当に楽しい空間だった。だからこそ中学受験を乗り越えることができた。
中学に行ったらどんな仲間ができるだろうか。楽しみで仕方ない。